「指数関数的」ってちゃんと意味が分かって使ってますか?? 【理系雑学】

2020年9月6日

みなさんは普段使っている言葉の意味をちゃんと理解してますか?
よくテレビのクイズ番組とかで、実は使い方間違ってますよ的なやつやってますよね。

今回はそれとはちょっと違うのですが、「指数関数的」という言葉についてご紹介していきます。

指数関数的に○○

みなさんも「指数関数的に増加している」のように指数関数という言葉を使うことがあると思います。
意味合いとしては急激に増える、飛躍的に大きくなっていくようなことを表す言葉です。

これに関しては間違った意味で使っている人は少ないとは思います。
ですが、「指数関数」ってそもそも何かはご存じですか?
理系じゃないとあんまり聞かないというか、意識することはないかもしれませんね。

指数関数とは

それでは指数関数とは何かご紹介します。

それはずばり
$y=a^x$
($a>0$かつ$a\neq1$)

です。

もともと指数関数を知っている方的には「それな」って感じでしょうし、そうでない方的にはわけわからんかもしれないですね。

$x$がグラフ横軸の値、$y$がグラフ縦軸の値、aは任意の定数という感じです。

ちなみに$a$の値によって$y$は2パターンの変化をします。
$a>1$の場合は$y$はどんどん大きくなります。
一方$0<a<1$の場合は0に収束していきます。

今回の「指数関数的に」という言葉では$a>1$の内容を意味しているので、今回は$a>1$のみ考えていきます。

例えば$y=2^x$の場合
$x=1$の時は$y=2^1=2$
$x=2$の時は$y=2^2=4$
$x=3$の時は$y=2^3=8$
$x=4$の時は$y=2^4=16$

という感じでどんどん$y$の増加量が大きくなっていきます。

グラフにすると

こんな感じです。
直線的に$y$が増えるのではなく、傾きがどんどん急になっているのがわかると思います。

指数関数というのが飛躍的に増加する関数だということがイメージできますね。

指数関数はものすごい勢いで増加する

ここで注目したいのは指数関数とはものすごい勢いで増加するという点です。
爆発的増加と言っても過言ではないと思います。

数学的には発散の速さなどと呼ばれますが、発散する関数の中でもトップクラスの速さを誇っています。

例えば指数関数と同じく無限に発散する二次関数の$y=x^2$と比較してみるとわかりやすいと思います。

指数関数 $y=2^x$ (青)
二次関数 $y=x^2$ (オレンジ)

$0\leqq x\leqq10$の範囲ではグラフは上記のようになり、若干指数関数である$y=2^x$の方が無限に発散するのが早いかな?くらいの差しかありません。

次はもう少し広範囲で見てみましょう。

$0\leqq x\leqq20$まで範囲を広げると先ほどまでと違って、圧倒的に指数関数の$y=2^x$の方が大きくなっていますね。

これが指数関数の増加の速度です。

表にしてみるとこんな感じで、二次関数が400の時に指数関数は1048576となっていて、圧倒的な差が出ていることが数字からもわかります。

いかに指数関数が爆発的に大きくなる関数かというのがイメージしていただけたでしょうか。

まとめ

今回は「指数関数的」という言葉を数学的な例をあげてご紹介させていただきました。

普段使っていても、実際の由来などを見ていくと意味合いがより深くわかって面白いですよね。

今度「指数関数的」という言葉を使うとに、めちゃくちゃ爆発的に増加してんだなという感覚で使ってみてください。