「適当」の正しい意味は?普段の使い方は間違い?

2021年2月13日

「適当」と書いて「てきとう」と読み、話し言葉でも良く「テキトー」と使われることが多い言葉だと思います。
みなさんこの言葉の意味ってちゃんとご存じでしょうか?

今回はそんな「適当」についてご紹介します。

「適当」の意味

デジタル大辞泉をみると「適当」には以下の3つが解説として書かれています。

  1. ある条件・目的・要求などにうまく当てはまること
  2. 程度などが程よいこと
  3. やり方などがいい加減のこと

1番目は「適切」という意味でも言い換えられるものです。
「適」には「適切」や「適任」など、何かに適しているという意味があります。
「当」は「当てはまる」という意味があります。
これらより「適切な」という意味になるのです。

2番目は「程よい」ということなので、1番をもうちょっと緩くした感じかなと思います。
1番目では「ぴったり当てはまる」という感じですが、こちらは「いい感じに当てはまってる」くらいの感じじゃないですかね。

3番目が最近では一番使われれている意味ではないでしょうか。
「いい加減」という意味なので、1番目の「適切」とはほとんど真逆の意味です。
ただ2番目の「程よく」という意味の解釈を悪い方に拡張させると「いい加減」になりますよね。

「適当にやっといて」の複数のニュアンス

では他人に何かをお願いするときの「適当にやっといて」という言葉を例に、「適当」という言葉のややこしさを考えていきましょう。

「適当」を「適切」という意味合いで使った場合は「ちゃんとやっといて」という意味になります。
これは相手にクオリティを求めるような意味合いですよね。

一方で「適当」を「いい加減」という意味合いで使った場合は、「いい加減でいいからやっといて」というとりあえず出来の善し悪しは置いといてやっといてくれればOKという意味になります。

同じ言葉なのに受け取り方によって全然ニュアンスが違いますよね。
まあ現代で「ちゃんとやっといて」という意味で「適当にやっといて」という人も少ない気もしますが、ほんとにちゃんとやっといてほしい場合は他の言い方をした方が安全かもしれません。。。

まとめ

実は「適当」は「いい加減」という意味ではないという記事を書こうとして調べ始めたら、実はそっちの使い方も正解だったことを知って驚きました。
同じ言葉でも真逆のような意味を持っているのは面白いですよね。