学ぶ人の即戦力になる本!「学び方の学び方」【本・感想】
今回は何かを学んでいる人、学びたい人の即戦力になる本をご紹介します。
バーバラ・オークレー(Barbara Oakley)、オラフ・シーヴェ(Olav Schewe)著の「学び方の学び方」です。
こんな人におすすめ
- 今何かを学んでいる方、学ぼうとしている方
- 勉強中に集中できなくて困っている方
- 効率よく新しいことを学びたい方
内容
本書の著者であるバーバラはオークランド大学の教授、オラフは教育テクノロジーのスタートアップ企業であるエデュカスの創設者兼CEOという、学びについてを仕事にしている方たちです。
ですがこの二人はどちらも昔は勉強することに関して苦労をしたそうです。
この苦労の経験から対象がどんなものであっても身につけるテクニックを考え続け、学びのプロになったそうです。
「学び方の学び方」ではそんな誰でも学びのプロのように学ぶことができるテクニックが書かれています。
わかりやすく、すぐ実践できる
この本がとても良いと思ったのは、すぐに実践できることがわかりやすく書かれているところです。
このタイプの本では概念的なものがたくさん書かれているものも多いですが、「学び方の学び方」ではどのようにしたら実践できるかがシンプルに紹介されています。
専門用語も出てきますが、絵や例え話などを用いて素人にもどのような効果があるのかがスッと入ってくるようになっていました。
また基本的で重要なものから紹介されているので、本の冒頭から実践していって、どんどんやってみる内容を増やしていけばいいと思います。
紹介されているテクニック
本書では様々な学ぶためのテクニックが書かれています。
その中からいくつかご紹介したいと思います。
ポモドーロ・テクニック
まずこの本の一番最初に紹介されているのが「ポモドーロ・テクニック」です。
これは集中力を高めることができるテクニックです。
やり方はとても簡単で、以下の手順で勉強や仕事を行うだけです。
- 勉強や仕事をする場所に腰を下ろし、邪魔になりそうなものを排除する
- タイマーを25分に設定する
- 25分間集中して勉強や仕事を行う
- 25分後に5分間の休憩をとる
これを1サイクルとして繰り返し行うだけで飛躍的に集中した状態で仕事や勉強を行うことができます。
ちなみに1.のところに書いてある「邪魔になりそうなもの」として代表的なのが携帯電話です。
境内電話は勉強中に机に置いておくだけでも脳が意識をして集中の妨げになってしまうそうです。
隣の部屋や目の届かないところに置いておくようにしましょう。
集中モードと拡散モード
脳には思考と学習について「集中モード」と「拡散モード」という二つのモードが存在します。
「集中モード」はその名の通り何かを集中して考えているときに入るモードです。
先ほどのポモドーロ・テクニックを行っているときもこの集中モードに入っています。
「拡散モード」とは集中モードとは逆に何かに集中していない、頭を休めているときに入るモードです。
拡散モードでは集中モードではできない方法で違ったアイデアなどを結びつけることができます。
アイデア出しなどで行き詰った時に、ちょっと休憩をはさむことで解決方法が思いつくことがあると思いますが、これは拡散モードが働いているおかげなのです。
これを利用して試験の時にまず難しい問題から解いて、解けなかった場合は一度置いておいて簡単な問題に取り組むというテクニックがあります。
簡単な問題を解いているときは脳は拡散モードに入るので、最初に取り組んだ難しい問題について脳が裏で考えてくれています。
これによって最初に解けなかった難しい問題が、あとでもう一度取り組んでみると解けてしまうことがあるのです。
まとめ
冒頭にも書きましたが、今何かを学んでいる人や学びたい人にはぴったりの本です。
私はこの本を読み始めてすぐ、一番最初に書かれている「ポモドーロ・テクニック」を実践してみましたが、効果は絶大でした。
最初から本に書かれている内容をすべて実践するのは難しいかもしれませんが、知っていて意識するだけでも効果はあると思います。
効率的に楽しく学ぶために、まずはこの本を読んでみることをおすすめします。