ポートレートにぴったりな富士フィルムの単焦点「Fujinon XF56mmF1.2 R」

2021年11月11日

富士フィルムのミラーレス一眼のXシリーズにおいて中望遠レンズと言えば「Fujinon XF56mmF1.2 R」の名前をよく聞くのではないでしょうか。
世間からの評判も結構良く、私も中望遠の単焦点が欲しかったので数年前に買って何年か使っていました。

そこで今回は「Fujinon XF56mmF1.2 R」をしばらく使ってみての感想や、作例などを交えてご紹介していきます。

XF56mmF1.2 R とは

「XF56mmF1.2 R」は富士フィルムから2014年に発売された単焦点レンズです。
基本的なスペックは以下の通りです。

  • レンズ構成:8群11枚
  • 焦点距離: 56mm (35mm判換算:85mm相当)
  • 画角:   28.5°
  • 最大口径比:F1.2
  • 最小絞り: F1.6
  • 絞り形式: 羽枚数7枚
  • 撮影距離範囲:標準0.7m~∞/マクロ0.7m-3m
  • 外形寸法: Φ73.2mm×69.7mm
  • 質量:   405g
  • フィルターサイズ:Φ62mm

スペックからもわかるように大口径の中望遠短焦点レンズです。
35mm判換算85mm相当ということで、ポートレートによく使われる画角です。
人間の眼で見ているよりも若干ズームした状態、もしくは注目した時に見える画角とよく言われています。

実物はこちら。
富士フィルムのAPS-Cの単焦点レンズの中では大きい方だと思います。

横から見るとこんな感じです。
絞りリングの設計などは他の富士フィルムの単焦点レンズと同じです。

サイズ・装着感

実際にX-T4に装着した状態でのサイズ感などを見ていきます。

まずは正面から、遠近法があるのでこの写真だけだとよくわからないですね。

横から見るとわかりやすいと思います。
レンズは大きいですが、X-T4くらいのサイズがあればバランスが悪いということにはならないと思います。なのでX-H1も問題なく使えるのではないでしょうか。
X-E4などの小さめのXシリーズに付けてしまうと大きすぎるとは思います。

重さに関しても同じ感じですが、フラグシップ寄りのボディにつけるのであればフロントヘビー(レンズが重くてバランスが悪い状態)にはぎりぎりならないラインだと思います。

何にせよ小さいボディには大きすぎますね。

フードを付けるとこんな感じになります。一般的な中望遠レンズ用のフードという感じです。

このレンズだとAFで撮ることがほとんどだと思うので、自分でいじるのは絞りのリングだけだと思いますが、クリック感があって回しやすいです。

一方でマニュアルフォーカスで動かす部分に関してはヌルヌルと動きます。
素早く動かせるというよりはぬるっとついてくるような感じでした。

ここら辺の作りの良さはさすが富士フィルムだなと感じました。

作例・使用感

それでは作例とともに使用感をご紹介していきます。
ポートレートに合うレンズと紹介していますが、あまりポートレートに付き合ってくれる人がいないので代わりに鹿多めでご紹介します。

まずはピントが合っているところの解像度はさすが現代レンズと言う感じです。
立体感があるというか、ピントが合っているところは浮き上がって見えます。
中望遠のレンズの良さがしっかりと生かせると思います。

また色味に関しては、富士フィルムらしい鮮やかだけどうるさくないちょうどいい色味です。
特に花や植物の鮮やかさと深みのある感じはとってもきれいだと思います。

またF値が1.2ということもあって、解放にして撮るとめちゃくちゃ溶けます。
ボケもきれいですが、ちょっとうるさ過ぎるなと思う場合は1,2段絞ってあげると、ボケつつちょうどいい感じにまとまると思います。
F値が小さければここら辺は撮影者の好みで変えられるのでいいですよね。

ここら辺の柔らかい表現はポートレートにぴったりだと思います。

ちょっとわかりにくいかもしれませんが、ぼかしたときの光の漢字はこんな風になります。
ここら辺は特に特徴があるわけでもないので、クセが少ないという表現が正しいでしょうか。

まとめ

個人的に35mm判換算85mmという画角はスナップというよりは作品を作る画角のイメージがあります。
そのままを写すというよりも、一部を切り取って映えさせるそんなレンズでした。

富士フィルムのXシリーズのボディを持っている方で、ポートレートを撮ったり中望遠の画角が好きな方にはおすすめのレンズです。
Xシリーズのレンズは他社のレンズと比べて安いので、いろんなレンズを試しやすいのも利点だと思います。

気になった方はぜひ試しに使ってみてください。