「桜切る馬鹿梅切らぬ馬鹿」ってなんでバカ?
「桜切る馬鹿梅切らぬ馬鹿」という言葉をご存じですか?
私は農家の家庭で育ったのでもともと知っていたのですが、最近ではご存じではない方も多いかもしれません。
今回は「桜切る馬鹿梅切らぬ馬鹿」の意味について簡単にご紹介します。
意味
「桜切る馬鹿梅切らぬ馬鹿」とは何かの比喩表現ではなく、そのままの意味です。
桜と梅のお手入れの時に、桜は切ってはいけず梅は切った方が良いという意味です。
桜は一度傷つくとそこが治るまでに時間がかかります。その間に腐朽菌が傷口から入り、腐りやすいのです。
路上の桜の枝が伐採されているのを目にすることもあると思いますが、こういう場合は切り口に薬を塗って菌が入りにくくしているそうです。
なので全く切ってはいけないわけではありませんが、切るときは細心の注意が必要です。
一方梅は枝を切ることによって良い実がなるという風に言われています。
また桜と違って傷ついたところの回復も早いので、腐朽菌によって腐ることも少ないです。
この違いがそのまま「桜切る馬鹿梅切らぬ馬鹿」には込められているんですね。
柿バージョンもある!
「桜切る馬鹿梅切らぬ馬鹿」という言葉の他のバリエーションとして「桜切る馬鹿柿切らぬ馬鹿」というのもあります。
実際私の実家ではこちらを使っていました。(というかこの記事を書くにあたって梅の方が一般的なことを知って驚きました。)
柿も枝がどんどん伸びていくタイプの木なので、枝を切ってバランスを取っていく必要があります。
全体的にまんべんなく日があたるように、横向きに広く枝が広がっていくように調整してあげると良いとされています。
柿の場合は実を収穫する際に枝ごと収穫することも多いです。
私が子どものころは、竹に切れ込みを入れてそこに柿の枝を挟んで枝ごと折って収穫していました。
まとめ
桜ってとってもデリケートな植物なんです。
お花見の時にいくらきれいだからって枝を折って持って帰ったりしてはいけませんよ。
(他の木でも自分の家のもの以外は枝折っちゃだめですが)