喧々諤々(けんけんがくがく)はもともとは間違えだった??
みなさんも普段「喧々諤々(けんけんがくがく)」という言葉が使われているのはよく耳にすると思います。
と記事に書きながらこんな漢字で書くんだなぁとちょっと感心してしまいました。
そんな一般的な言葉として扱われている喧々諤々ですが、実はこれもともとあった言葉ではないんです。
今回はそんな「喧々諤々」の意味や、使われるようになった経緯をご紹介いたします。
意味
喧々諤々は大勢の人が意見を言い合って騒がしい様子を表す言葉です。
いろんな人がいろんなことを言っていて、全然まとまらない騒がしい状態という感じです。
「朝まで生テレビ!」的な感じを想像していただければわかりやすいと思います。
(今の若い人には伝わらないのかな。。。)
また「々」を使わないで「喧喧諤諤」とも書くようですが、「喧々諤々」の方が一般的だと思います。
間違えから生まれた言葉?
冒頭にも書いた通り、喧々諤々はもともとは間違いから生まれた言葉です。
というのも「喧々囂々(けんけんごうごう)」と「侃々諤々(かんかんがくがく)」を誤って混ぜて使った結果「喧々諤々」という言葉が誕生したと言われています。
喧々囂々と侃々諤々はそれぞれ以下のような意味があります
- 喧々囂々:大勢の人がやかましく騒ぎ立てる様子
- 侃々諤々:大勢の人が遠慮なく意見をして議論する様子
上を見ていただければはっきりと意味が違うことがわかると思いますが、「喧々囂々」に関しては騒いでいるだけなので議論とかはしていません。
一方で「侃々諤々」ではちゃんと議論をしています。
こちらは伸び伸びと、でもしっかり意味のある議論ができているという感じですね。
それぞれの意味を見てみるとこれが混ざった「喧々諤々」は意味としても「やかましい」と言うところと「意見を出し合う議論」と言うところが混ざっているのかなと思いました。
ちなみに喧々諤々と同じでどちらも「々」を使わず「喧喧囂囂」「侃侃諤諤」と書く場合もあるようです。
漢字難しすぎてどっちがどっちの説明してるのかわかりにくくなりますね。。。
喧々諤々もOKに!
と言われても、「喧々囂々」と「侃々諤々」ってなんやねん聞いたいたことないわ、という方も多いのではないでしょうか?
それほどに「喧々諤々」が一般的に使われてしまい、元の二つの存在が薄れてしまっているということだと思います。
その結果現在では「喧々諤々」も言葉として認められるようになってきました。
例えばその分厚さから角で殴れば凶器になる本としておなじみの広辞苑にも載るようになりました。
言葉は生き物と言いますが、こういうのを見ると確かに変化する生き物みたいなものだなと思います。
まとめ
というわけでもともとは間違いだった「喧々諤々」も今ではちゃんと日本語として認められているということでした。
普段急いでいたりすると間違って2つの言葉を混ざって使ってしまったりしますが、いろんな人が使うようになったらそのうち認められる可能性もあるってことですね。
今から数十年したら、また新しい言葉が増えているのかなと思うと楽しみです。