埼玉県で全国初の「エスカレーターを立ち止まって乗る」条例が成立
埼玉県で全国初の「エスカレーターは立ち止まって乗らないといけない」という条例が成立しました。
今回は条例成立に至る経緯と、どのような条例なのかを簡単にご紹介していきたいと思います。
どのような条例?
今回埼玉県で成立した条例は「埼玉県エスカレーターの安全な利用の促進に関する条例」という物です。
早速どのような条例なのかを見ていきましょう。
- 利用者の義務(第5条)
立ち止まった状態でエスカレーターを利用しなければならない - 管理者の義務(第6条)
利用者に対し、立ち止まった状態でエスカレーターを利用すべきことを周知しなければならない。
全文は埼玉県の公式HPより確認することができます。
令和3年2月にこの条例が成立し、実際に執行されるのは令和3年10月1日だそうです。
原文にはいろいろ書いてありますが、エスカレーターを利用する人は歩いてはダメ、管理者は張り紙などで歩いてはいけないことを周知しないといけない、といった内容です。
なぜ必要?
実はかなり以前からエスカレーターでの歩行の危険は呼びかけられていました。
実際エスカレーターでの事故というのは問題になっていて、東京消防庁防災部防災安全課などから自己数のデータも報告されています。
埼玉県でもこの条例が成立する前から、「エスカレーターでは立ち止まろう」ということを呼びかけていました。
それでも事故数が十分に減らなかったため今回のような条例が成立したんでしょうね。
罰則は?
条例ということで違反した場合の罰則も気になるところだと思います。
実は今回の埼玉県の条例については、利用者・管理者共に違反した場合でも特に罰則はありません。
罰則がないので守らなくていいというわけではありませんので、この条例によって少しでも意識を変えようということが狙いということでしょうか。
世界のエスカレーター
日本では片方を開けて片方は歩く人用という暗黙のルールのようなものがありましたが、海外ではどうなっているのでしょうか?
色々調べてみると日本と同じように歩く人が多い国もたくさんあるみたいです。
もともとはロンドンの地下鉄でエスカレーターが導入されたときから片側を歩く人のスペースとして空けておくという文化があったそうです。
現在ではドイツ、フランスにアメリカでも同じように片方を空けているようです。
まとめ
エスカレーターの歩行に関する条例は全国で初ということで、他県は埼玉県の条例の効果を見てから動くのではないかと思います。
罰則なしの条例ということでどこまで効果があるかは不明ですが、人々の意識が変わってエスカレーターでの事故が無くなるといいですよね。
利用者として私たちも安全なエスカレーターの利用を心がけましょう。